← back
2025FOSS4G 2025 speaker オークランド、ニュージーランド talk

日本のオープンデータは急速に成熟してきた。自前のカタログを運用する自治体は増え、公開されるデータセットの量と多様性も増し続けている。だがオープンデータが「公開」のフェーズを離れて日々の運用に入った瞬間、世界共通の課題が立ち上がってくる。

  • 構造もフォーマットもバラバラ
  • メンテナンスと更新が個人の踏ん張りに依存している
  • 部署をまたいだ調整が難しい
  • カタログとデータベースがほとんど繋がっていない
  • 公開はされているが、システムやアプリから扱いやすい形にはなっていない

これらはどこか一つの組織の落ち度ではない。世界中のオープンデータ運用が抱えている形そのものだ。データを公開することはできる。難しいのは、それを維持し、整理し、つなぎ込むほうである。

この登壇では、オープンデータを「公開」ではなく「運用」のレンズで捉え直し、私たちのチームが探っている方向性のひとつを共有した。すなわち、それぞれのデータセットを、構造化され、みんなで編集でき、API としてすぐに使える「オブジェクト」として扱うこと──そして、それを軽量で、複数人が同時に使える CMS の上で運用していくこと(実装としては、私たちのチームがオープンに開発している Re:Earth CMS を用いている)。狙いは、オープンデータのカタログと、それを実際に使う都市システム、可視化ツール、シビックテックとの間の隙間を埋めることにある。

オープンデータは一度公開して終わるものではなく、ずっと続けていく実践だ。その運用を支える道具は、政策と同じくらい重要である。